「乳歯はそのうち抜けるから虫歯になっても大丈夫」とお考えの方はいませんか？
たしかに、乳歯は永久歯への生え変わりに伴って抜けます。しかしそれは、乳歯の虫歯を放置してもよいことを意味するわけではありません。
なぜなら乳歯の状態が悪いと、永久歯の生え方や今後の口内環境にも悪影響を及ぼすからです。
今回のコラムでは、乳歯の虫歯をしっかり予防するべき理由について解説します。
乳歯の虫歯は放置してはダメ！
乳歯の虫歯が招く代表的なリスクには、以下のようなものが挙げられます。
永久歯の発育が阻害される
虫歯が乳歯の奥深くにまで侵食すると、虫歯菌が歯の根にまで到達し、根の先の部分に膿がたまります。
それが、下に控えている永久歯の発育不全を引き起こすのです。
例として、歯の形成がいびつになるほか、変色したり脆くなったりといった異常が現れます。
歯並びが悪くなる
虫歯によって、乳歯が早く抜けたり根っこの部分だけになったりすると、歯並びも悪くなる可能性があります。
具体的には、歯、あるいは歯の頭（歯冠）がない期間が長引くことにより、後ろにある歯が少しずつ倒れこんできて、これから生えてくる永久歯のためのスペースが狭くなってしまいます。これにより、本来であればまっすぐ生えてくるはずの永久歯が、外側や内側に生えてきて歯並びが乱れてしまうのです。
口内全体の虫歯リスクが高まる
虫歯を放置すると、虫歯菌が広がることによって他の歯も虫歯になりやすくなります。
永久歯にとって危険なのはもちろんのこと、別の乳歯も虫歯になると、上記のようなトラブルが生じてさらなる悪循環に陥ってしまうでしょう。
以上のポイントを見てきたように、虫歯は1本の歯だけで終わることはありません。永久歯のみならず、他の歯や歯並びにも悪影響が及んでしまいます。
乳歯の虫歯は進行しやすいって本当？
乳歯の虫歯は、将来的なリスクが高まるという点においては、永久歯の虫歯よりも危険といえるでしょう。
また、乳歯の虫歯に注意するうえでは「永久歯の虫歯よりも進行が速い」という点を忘れてはなりません。
乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄く、比較的速い速度で内部の象牙質や神経にまで侵食が達しやすいからです。
進行した後のリスクだけでなく、進行のしやすさという観点からも、早期発見と早期治療が特に大切です。
発見が難しいからこそ予防が大事！
上記で述べたように、虫歯はできるだけ早めに発見して治療することが重要です。
とはいえ虫歯は、初期段階に限ればほとんど痛みを伴いません。
そのため、状態が悪化する前に発見することは容易ではなく、子どもが痛みを訴え始めた頃にはかなり進行していたというケースもあります。
そこで必要となるのが、親子で一緒に取り組む予防です。
ある程度大きくなるまで仕上げ磨きをしてあげる
子どもは、見た目には1人で歯磨きできるように見えていたとしても、実際はあまりしっかり磨けていません。
そのため、自分で歯磨きするようになってからも仕上げ磨きを続けるようにしましょう。
仕上げ磨きを続ける年齢に決まりはありませんが、可能であれば、永久歯が生えそろう12歳ごろまで続けるのが望ましいでしょう。
メリハリのある食習慣を心がける
おやつをダラダラ食べていると、汚れがたまるだけでなく、口内が酸性に傾いて虫歯が進行しやすくなります。
おやつを与えること自体は構いませんが、なるべく時間と量を決めて漫然と食べさせないようにしましょう。
また、砂糖が含まれたジュースも虫歯のリスクを高めるので、できるだけ控えるのがよいです。
定期的に歯科医院に通う
親御様としては、仕事や家事のかたわらでお子様のお口を管理するのは難しいかもしれません。
また、親御様の目だけではチェックしきれない部分もあります。
無理なくお子様のお口の健康をサポートできるよう、ぜひ歯科医院での定期メンテナンスをご利用ください。
おおぞら歯科では、フッ素塗布やシーラントといった、お子様のための予防メニューをご用意しております。
ぜひ、私たちと力を合わせてお子様の豊かな成長を支えていきましょう。
医院紹介
おおぞら歯科では、患者様一人ひとりのお悩みを真摯にお伺いし、将来の健康を見据えた治療や予防をご提供しております。
どのようなお困りごとも、まずは一度ご相談ください。
【医院名】
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