実は危険な口呼吸! 健康に及ぼす悪影響について
遊んでいたりテレビを見ていたりする子どもが、口をぽかんと開けている様子を目にしたことはありませんか?特に気にせずやり過ごしてしまうことが多いかもしれませんが、実は口呼吸をしているせいで口がぽかんと開いている可能性があります。たかが口呼吸、と侮ってはいけません。今回のコラムでは、歯科の視点から、口呼吸が及ぼすさまざまな悪影響について解説します。
口呼吸で歯並びが悪くなる?
口呼吸とは、その名の通り口で呼吸をしている状態です。しかし、人間は本来鼻で呼吸をする生き物ですので、口から息を吸ったり吐いたりするのは自然ではありません。以下に、口呼吸の具体的なデメリットをいくつか挙げます。
①歯並びの悪化につながる
口呼吸によって口が開いた状態が慢性的に続くと、舌が正しい位置に置かれなかったり頬や唇の筋肉のバランスが崩れたりして圧力が正常にかからなくなり、歯並びの乱れを招く恐れがあります。また、顎が下がったままになることによって顎の発育に支障をきたし、歯の大きさとのバランスが整わなくなって歯並びが悪くなる可能性もあります。
②虫歯になりやすくなる
口呼吸が慢性化すると、唾液の分泌量が減少し口内が乾燥してしまいます。唾液には、歯に付着した汚れを洗い流す作用、歯の再石灰化を促す作用、細菌の繁殖を抑える作用があるため、これらが十分に機能しなくなって虫歯のリスクが高まるのです。
③口臭が出やすくなる
虫歯の場合と同じような理由で口臭も出やすくなります。唾液がうまく分泌されず口内が乾燥することによって、細菌が繁殖して口臭につながります。
④睡眠の質を低下させる
口呼吸をすると、睡眠中に口が開いてしまい、舌や口内の筋肉が弛緩して空気道が狭くなります。これにより、睡眠時無呼吸症候群やいびきなどの問題が発生することがあります。
⑤風邪などの感染症のリスクが高まる
鼻腔は、空気を清浄化し、加湿し、温める役割を担っていますが、口呼吸ではこの機能が働かないため、空気中の汚れや細菌が直接のどや肺に入り込みます。これにより、風邪などの感染症にかかってしまうリスクが上昇します。
⑥成長・発育を阻害する恐れがある
実は、口呼吸は酸素を取り込む効率が悪いとされています。酸素不足は成長や発育に悪影響を与える懸念があり、とくに子どもの場合は顎の発達が阻害されてしまうかもしれません。顎の発達が十分でないと、歯が並ぶスペースが十分に確保されず、結果的に歯並びが悪くなってしまう恐れがあります。このように、口呼吸はさまざまな健康上のリスクを招きます。とくに歯並びは、悪くしたまま成長すると大人になってからも口内や身体に問題を引き起こしますので、できるだけ早い段階で予防・改善することが大切です。
歯科医院で相談できる場合もあります
では、子どもに口呼吸が見られた場合、どの医療機関に相談すればよいのでしょうか?口呼吸になっている原因が、アレルギー性鼻炎や扁桃腺肥大などであれば、耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。しかし、口呼吸によって歯並びが悪くなり始めている、悪い歯並びのせいで口呼吸が続き、さらに歯並びが悪くなっている、というようなケースであれば、歯科医院で診てもらう必要もあります。矯正治療によって歯並びを正し、根本的な原因の改善を図ります。
お子様の歯並びに関するお悩みもお任せください
おおぞら歯科ではお子様の歯並び相談も承っております。口呼吸とあわせて歯並びが心配な方は、一度気軽にご相談ください。定期検診を通じて口内環境や歯並びの状態を継続的に観察し、現在、あるいは将来的に必要があると判断した場合は、小児矯正をご提案させていただきます。
医院紹介
おおぞら歯科では、患者様一人ひとりのお悩みを真摯にお伺いし、将来の健康を見据えた治療や予防をご提供しております。どのようなお困りごとも、まずは一度ご相談ください。
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