根管治療に欠かせない器具、ファイルについてご紹介!

2025.10.01

根管治療は、虫歯が進行してしまった場合などに、汚染された神経(歯髄)や細菌を取り除いて、洗浄・充填をする治療法です。歯を残すための最後の手段として行われます。さて、根管治療にあたって施される「神経を抜く処置」は、一体どのような器具を使い、どのような方法で行われるのでしょうか?今回のコラムでは、根管治療に使う「ファイル」という器具について解説します。皆様にとってあまり馴染みのない内容かもしれませんが、多少知っておくだけでも、いざ治療を受けるとなったときに不安が軽減されると思います。

根管治療に欠かせない器具、ファイルについてご紹介!

そもそもファイルってどんなもの? どんなふうに使うの?

ファイルとは細い針金状の器具で、歯の根管内にある死んだ神経や細菌などを除去するために使用されます。ステンレスやニッケルチタンなどの素材で作られ、先端部分には小さな突起や溝が設けられています。これにより、歯の根管内の細部にアクセスし、細かい部分まで清掃することが可能です。根管治療においては、ファイルを歯の根管内に挿入して回転させます。この操作により、根管内の細菌や死んだ組織などが取り除かれ、清掃されます。また、ファイルの先端部分には、細菌や死んだ組織を収集するための繊維材料が付属しているものもあります。歯の形状や歯根の曲がり具合に合わせて、ファイルのサイズや形状を選択することが大切です。

ステンレスファイルとニッケルチタンファイル

先述したように、ファイルにはステンレス製のものとニッケルチタン製のものに大別されます。これら二つは、どのような違いがあるのでしょうか?

・ステンレスファイル

ステンレスファイルは、ステンレス鋼という合金を使用しており、比較的硬くて曲げにくい点が特徴です。そのため、根管が直線的な場合には効果的な清掃が可能ですが、曲がりがある場合には根管内での操作しづらく、ファイルが破折したり根管に穴をあけてしまったりするリスクがあります。

・ニッケルチタンファイル

一方、ニッケルチタンファイルは柔軟性があるため、曲がりがある根管内部でも適切に清掃することが可能です。また、ステンレスファイルに比べて弾性回復性があり、使用中にファイルが曲がっても元の形状に戻りやすく、破折しにくいという特徴があります。

再発のない治療を目指しています

当院では、主にニッケルチタンファイルを使用しています。柔軟性に優れているという特徴を活かし、汚染物質を確実に取り除くためです。万が一汚染物質を取り残すと、再び感染が生じて再治療が必要になってしまいます。また、同じく再感染・再治療を防ぐという観点から、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)やニュートロン(歯科用多目的超音波治療器)といった機器もあわせて駆使し、高精度かつ確実性の高い治療を実現しています。根管治療は、基本的な虫歯治療よりもリスクが高い治療です。早期発見・早期治療に努めることが何よりも望ましいですが、万が一虫歯を放置して悪化させた後に歯科医院を探すような場合には、治療中の感染対策や取り残しの防止に注力しているところを選ぶのがよいでしょう。

日頃の予防も心がけるようにしましょう

どれだけ高い精度で根管治療ができるとしても、歯のためにはやはり「不要な状態を維持する」に越したことはありません。歯自体は残せるとはいえ、神経を抜く以上、歯の寿命や機能を大きく損なってしまうからです。そのため皆様にはぜひ、歯が痛くなくても歯科医院に通う習慣を身につけていただきたいと考えています。お越しいただいた際には、プロフェッショナルによるクリーニングを行うとともに、一人ひとりの口内環境に応じたセルフケア方法を丁寧にレクチャーいたします。

医院紹介

おおぞら歯科では、患者様一人ひとりのお悩みを真摯にお伺いし、将来の健康を見据えた治療や予防をご提供しております。どのようなお困りごとも、まずは一度ご相談ください。

【医院名】

おおぞら歯科

【住所】

福岡県福岡市南区野間2−3−10

【電話番号】

092-542-8020

【最寄り駅】

・西鉄天神大牟田線「高宮駅」から徒歩10分

・西鉄バス「神田町」すぐ

※筑紫丘トンネル西に出てすぐ

【休診日】

木曜日・日曜日・祝日

【診療時間】

9:00~13:00

14:00~18:00

※診療は予約制としており、患者様の待ち時間の短縮に努めております。

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